UPの最新技術って何がありますか?
Episode 1 <密着複層型DOEレンズ>
軽量化とクリアな映像を同時に実現

 UPが採用したレンズは、密着複層型DOEレンズ。モバイルで頭部に装着するUPは、レンズの軽量化と小型化が必要でした。しかし、一般にレンズは、クリアな映像を実現しようとすると、色収差*を抑えるために屈折率の異なる複数枚のレンズを必要とし、大きく重くなってしまいます。そこで採用されたのがDOEレンズです。通常のレンズは屈折現象を利用して光の進行方向を変えるのに対し、“DOE(Diffractive Optical Element:回折光学素子)”は、光の回折現象を利用して光の進行方向を変えるのです。
*色収差:色による波長の違いにより像にずれを生じること。

UPのDOEは、DOEのなかでも最近注目を集めているのブレーズ(格子)型の回折光学素子を採用しました。その断面構造は、10 ~数 100 マイクロメートル単位の微小なノコギリ歯状となっています。この構造が色収差を抑え、VGA液晶画面のクリアな映像(約92万画素高精細)を再現することに大きく貢献するのです。

このブレーズ(格子)型回折光学素子を使用したUPのDOEレンズは、元々ニコン内部で研究が進んでいたDOEレンズに改良を加え、UP用に最適化したものです。UPのレンズには、ニコンがこれまでに培ったレンズに関するノウハウをふんだんに注ぎ込まれています。UPのDOEレンズは、従来のレンズに比して質量比で1/7*、質量で約2グラムととても軽量です。この軽さが、UPの快適な視聴環境につながっています。 * 同社設計比。

実際に見て、驚き、納得して欲しい。
(映像カンパニー 生産本部生産技術部 飯沼英文)

これ以前のDOEレンズは、ガラスのレンズにDOEを貼ったものでしたが、UPではガラスは使わず、全部樹脂で作りました。ニコンの技術により樹脂性でも色収差を無くしたクリアな映像と、徹底的な軽量化が実現しました。極めて微細な加工が必要になりますので、品質を保ちながら量産できるようにする工夫にも知恵を絞りました。実際に見たときに、「こんなにクリアなのか」と納得してもらえるようなものにしたいと思っていましたね。

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