UP BEAT CLUB
UP BEAT CLUB イベントレビュー

第2回 2009年2月17日(火)

坂井 直樹氏 コンセプター

今回のゲストは、コンセプターの坂井直樹氏。これまで多くの企業と関わりさまざまな製品を世に送り出してきた。坂井氏は、これからの製品のあり方、そしてUPの姿をどうとらえているのか。

未来のケータイ、ロボット、クルマ

 坂井氏が今後さらに大きく変わると見ているのは携帯電話。日本の携帯電話は世界標準と比べると異質な形で進化を遂げました。世界から見たら、これも日本のサブカルチャーの1つだろうと語っています。
「10年後には今の機能をすべて搭載した上で、クレジットカードサイズにまで縮小される」と坂井氏。
 坂井氏は今後の日本のロボットテクノロジーに大きな期待を抱いています。今、一番ほしいものは何かという問いに対し、「ASIMO」と答えた坂井氏。ASIMOは身長約130センチ。子どものような背格好でハートフルな印象を与えるところまできました。
「高齢化が進む中で、老いに不安を抱えなくてもいいような、生活のパートナーとなるロボットが人間と共存できる日がくるのではないだろうか」と語った。
「そう遠くない将来、ASIMOは同じホンダのハイブリッドカー『インサイト』ほどの価格で販売される日も遠くないだろう。ロボットが家庭にある未来はすぐそこかもしれない」(坂井氏)
 この不況で大打撃を受けている自動車業界。クルマの進むべき未来はすでに電気自動車(EV)の方向へと向かっています。原油価格の高騰や環境問題の影響もあり、現在各自動車メーカーはEVへの移行を加速させています。しかし、坂井氏は「まだ、エジソンが発明した白熱電球の状態」と電気自動車の現状を見ています。今後、駐車場や専用スタンドなどで充電できるインフラが整えば、飛躍的に普及する可能性が高いと話します。さらに先の未来では、セグウェイのようなクルマが道路を走るかもしれない。
「車イスの代わりになり、そのままクルマにも乗れるようになる、高齢者向けのイス型セグウェイが出てくるといいですね」(坂井氏)

UPの未来

 最後に、坂井氏はUPの未来を予測します。デザインによって、クルマやケータイの常識や既成概念を次々と壊してきた坂井氏は、今後のUPに2つの方向性を見出せると語りました。1つは、「デバイスが90%見えないが、機能はその中にすべておさまっている状態」。もう1つは、「ファッション性の高いウェアラブルコンピュータ」。前者だと、「見た目には新しいタイプのメガネを掛けているようにしか見えない」状態。後者は、「持ち歩いていてもかっこいいファッションアイテム」。さらに、「UPはこれまでの学習のスタイルも変化させるのではないか。パソコンは机や自分の膝など、どこかに置かないと使えない。しかし、UPは身に付けるだけで、いつでも、どこでも学習の場を与えてくれる」。意識せずにパソコンを使う日も近いかもしれない。

坂井直樹氏 プロフィール

坂井直樹氏 コンセプター
1947年、京都市に生まれ。1966年、京都市芸術大学デザイン科入学後、渡米。
サンフランシスコでTattoo Companyを設立。



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